
どんな種類があるの!
チーズをイタリア語で何ていう?
という疑問を解決できます。
チーズはイタリア語でformaggio
イタリアといえばチーズ。
イタリアのチーズは2000年前には存在していたと言われています。
土地ごとに特徴のある様々な種類のチーズがあるので、お気に入りのチーズがきっと見つかるはず。
代表的なイタリア産チーズをアルファベット順にご紹介していきます。
写真をクリックするとナチュラルチーズ専門店『オーダーチーズ・ドットコム』等のチーズ販売ページにジャンプします。
- イタリアチーズ①:アジアーゴ(asiago)
- イタリアチーズ②:ブッラータ(burrata)
- イタリアチーズ③:カチョカヴァッロ(caciocavallo)
- イタリアチーズ④:カステルマーニョ(castelmagno)
- イタリアチーズ⑤:カース・マルツゥ(casu marzu)
- イタリアチーズ⑥:フォンティーナ(fontina)
- イタリアチーズ⑦:ゴルゴンゾーラ(gorgonzola)
- イタリアチーズ⑧:グラーナ・パダーノ(grana padano)
- イタリアチーズ⑨:モンタージオ(Montasio)
- イタリアチーズ⑩:モッツァレッラ(mozzarella)
- イタリアチーズ⑪:マスカルポーネ(mascarpone)
- イタリアチーズ⑫:パルミジャーノ・レッジャーノ(parmigiano reggiano)
- イタリアチーズ⑬:ペコリーノ・ロマーノ(pecorino romano)
- イタリアチーズ⑭:プロヴォローネ(provolone)
- イタリアチーズ⑮:リコッタ(ricotta)
- イタリアチーズ⑯:ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ(robiola di Roccaverano)
- イタリアチーズ⑰:タレッジョ(taleggio)
- イタリアチーズ⑱:トーマ・ピエモンテーゼ(toma piemontese)
- イタリアチーズ⑲:サン ピエトロ チェーラ ダーピ(san pietro cera d'api)
- まとめ
イタリアチーズ①:アジアーゴ(asiago)

産地 | イタリア:ヴェネト州 |
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由来 | ヴェネト州ヴィチェンツァ県アジアーゴ村という村の名前 |
原料 | 牛乳(元々は羊乳) |
種類 | セミハードタイプ |
味 | ほのかな酸味と甘み |
アジアーゴはイタリアでは毎日食卓にあがるほど定番のチーズの1つ。
淡いクリーム色のチーズらしい色をしています。
エメンタールチーズのような穴が開いているのも特徴です。
チーズ独特のクセはあまりなく、食べやすいと思う方が多いチーズです。
イタリアチーズ②:ブッラータ(burrata)

産地 | イタリア:ブーリア州 |
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由来 | 「バターの様なもの」という意味 |
原料 | 牛乳、水牛乳+生クリーム |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | とろりとクリーミー |
ブッラータはモッツアレラチーズを袋状にし、生クリームを詰めて作られたチーズです。
袋を切ると生クリームのトロトロ感があふれ、口に入れた瞬間にミルクの風味が口中に広がるなんとも贅沢な一品。
とろとろの生クリームが主原料なため、保存が効きません。
そのため、作りたてを24~48時間以内に食べないといけないという足の早いチーズでもあります。
イタリアチーズ③:カチョカヴァッロ(caciocavallo)

産地 | イタリア:モリーゼ州、シチリアなど |
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由来 | cacio(チーズ)+cavallo(馬) |
原料 | 牛乳 |
種類 | セミハードタイプ |
味 | 弾力が特徴的な上品な甘味 |
カチョカヴァッロは「馬のチーズ」という意味です。
馬の鞍にぶら下げられる袋のような見た目から名づけられました。
一部暴力的な表現があることからZ指定 (18才以上のみ対象)となっています。
未成年者は購入できませんのでご注意ください。
カチョカヴァッロはモッツァレラチーズを吊り下げてひょうたん型にしたチーズです。
モッツァレラチーズと同様に弾力性があり、もってりとした食感を楽しめます。
熟成が進むと辛みや酸味が出てきます。
表面を焼いて焼きカチョカバロにするのも美味しいです。
イタリアチーズ④:カステルマーニョ(castelmagno)

産地 | イタリア:ピエモンテ州 |
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由来 | ピエモンテ州クーネオ県カステルマーニョという地名 |
原料 | 牛乳+山羊の乳 |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | 青カビのスパイシーさととろけるような口当たり |
カステルマーニョは青カビが混合されたチーズ。
そのため熟成が進むにつれて青カビのもつスパイシーが際立つようになります。
隠し味にもってこいのため、ペンネやニョッキなどの料理のソースとして使われることも多いです。
正式なカステルマーニョは夏の放牧期の期間にだけ作られるため生産量が限られており、希少性の高いチーズとなっています。
イタリアチーズ⑤:カース・マルツゥ(casu marzu)
産地 | イタリア:サルデーニャ地方 |
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由来 | 「腐ったチーズ」という意味 |
原料 | 羊乳 |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | ヒリヒリとした刺激的な味わい |
カース・マルツゥの特徴は何といっても生きた蛆虫が入っていることです。
そのため「うじ虫チーズ」と呼ばれることも。
カース・マルツゥの製造時にチーズバエの成虫に卵を産み付けさせ幼虫ごと発酵させます。
蛆虫を使うことで発酵度が高く、チーズの脂肪の分解が早まるためとても柔らかくなります。
しかし、チーズバエの幼虫は胃酸でも生きると言われており、衛生上危険ではないかという議論もされているチーズです。
イタリアではその危険性からカース・マルツゥの販売を禁止していますが、サルデーニャ地方では今でも市場で高値で取引されているそうです。
イタリアチーズ⑥:フォンティーナ(fontina)

産地 | イタリア:バレ・ダオスタ州 |
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由来 | 山の牧草地「Fontin」の名称(諸説あり) |
原料 | 牛乳 |
種類 | セミハードタイプ |
味 | 甘みが強く、ナッツのような風味 |
フォンティーナはアルプスの山々に生えている牧草だけを与えて作られたチーズです。
フォンティーナの45%は乳脂肪といわれるほど濃厚。
イタリア版チーズフォンデュの「フォンドゥータ」に欠かせません。
イタリアチーズ⑦:ゴルゴンゾーラ(gorgonzola)

産地 | イタリア:ピエモンテ州、ロンバルディア州 |
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由来 | ゴルゴンゾーラ村という村の名前 |
原料 | 牛乳 |
種類 | 青カビタイプ |
味 | ピリリと辛め |
ゴルゴンゾーラチーズは世界三大ブルーチーズのひとつ。
フランスのロックフォールチーズと
イギリスのスティルトンチーズです。
マーブル模様が美しいゴルゴンゾーラは青カビを使って熟成させるため、熟成が進むほどにピリリとした辛みを感じることができます。
最初は食べづらいですが、慣れると病みつきになると言われているチーズでもあります。
ゴルゴンゾーラには青カビを抑えたドルチェタイプと、青カビをふんだんに使ったピカンテタイプの2種類があります。
ドルチェタイプは青カビが少なく、使われる塩も少量のため、ブルーチーズの中でも甘さを感じられるチーズです。

イタリアチーズ⑧:グラーナ・パダーノ(grana padano)

産地 | イタリア:ピエモンテなどのポー川流域 |
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由来 | 「grana」は粒状、「padano」はポー川周辺の平地 |
原料 | 牛乳 |
種類 | ハードタイプ |
味 | コクがありつつ優しい味 |
グラーナ・パダーノの表皮は茶褐色で厚く超固いチーズですが、
中身はホロホロと砕けやすいチーズです。
チーズの王様と名高いパルミジャーノチーズの姉妹版チーズ。
パルミジャーノチーズよりも熟成期間が短いため、万人受けする味や値段となっています。
粒状の名の通り、イタリアでは日常使いとしてパスタ、サラダなどにおろして使われます。
イタリアチーズ⑨:モンタージオ(Montasio)

産地 | イタリア:ヴェネト州(フリウリ地方) |
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由来 | モンタージオという山の名前 |
原料 | 牛乳 |
種類 | ハードタイプ |
味 | 塩分と乳分のマリアージュ |
モンタージオは熟成期間が長いチーズで、ハードタイプと呼ぶには10か月以上も熟成させる必要があります。
熟成が進むほど固さが増していき、ハードタイプとなるとカチカチになります。
修道院で作られ始めたのが最初で、当時はモンタージオ山間で取れる牛の乳を使うモンタージオは貴重品でした。
10か月以上も保存するため、塩をかなり強めに配合したチーズでもあります。
フレッシュタイプの頃はパンに乗せて牛乳の風味を楽しみ、
熟成が進んだハードタイプはすりおろしてパスタなどにかけて食べます。
イタリアチーズ⑩:モッツァレッラ(mozzarella)

産地 | イタリア:カンパーニア州、ラツィオ州 |
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由来 | 引きちぎるという意味の「モッツァーレ」から |
原料 | 水牛乳 |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | もっちゃもっちゃした食感とフレッシュな瑞々しさ |
モッツァレッラ・チーズは日本でもお馴染みの丸くて滑らかな瑞々しさが特徴的なチーズです。
トマトを挟んだカプレーゼやナポリピッツァは有名ですね。
本来は、水牛の乳で作られたモッツァレッラ ディ ブファラ(mozzarella di bufala)が基本でしたが、現在では牛乳で作られるモッツァレラチーズも増えてきました。
イタリアチーズ⑪:マスカルポーネ(mascarpone)

産地 | イタリア:ロンバルディア州 |
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由来 | ミルクのクリームという意味の「マスケルパ」から。諸説あり |
原料 | 牛乳 |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | 濃厚なミルク感とほのかな酸味 |
マスカルポーネチーズはティラミスなどのお菓子にも使われる、日本でもなじみのあるチーズです。
加熱した生クリームに酸を入れて固め、布で濾過して水分を絞っただけのチーズのため、乳脂肪分80%を誇るクリームタイプのチーズです。
生クリームに似た風味のため、ケーキの材料としてとても合います。
イタリアチーズ⑫:パルミジャーノ・レッジャーノ(parmigiano reggiano)

産地 | ロマーニャ州、バルディーア州 |
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由来 | パルマ地方とレッジョ地方周辺で作られるため |
原料 | 牛乳 |
種類 | ハードタイプ |
味 | チーズの王様の二つ名にふさわしい深いコク |
パルミジャーノ・レッジャーノは別名「チーズの王様」。
なんと最低1年以上、平均2年もの間熟成させて作られます。
そのためお金以上の価値があると言われており、株や金同様に投資の対象にもなっているほど。
厳しい審査をクリアしたチーズにだけパルミジャーノ・レッジャーノの刻印を押されます。
パルメザンチーズの原料としても有名で、すりおろしてパスタなどに振りかけて使われます。
その他にも切り落とした欠片のまま食べてもおいしいチーズです。
イタリアチーズ⑬:ペコリーノ・ロマーノ(pecorino romano)

産地 | イタリア:ローマ、シチリア地方 |
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由来 | 「pecorino」は羊、「romano」はローマ近郊 |
原料 | 羊乳 |
種類 | ハードタイプ |
味 | 羊乳由来のクセがある |
ペコリーノ・ロマーノは2000年以上も前のローマ帝国時代から食べられていたイタリア最古のチーズ。
羊の乳を半年以上熟成して作られるため、塩分が強く濃厚な旨味を感じられます。
ローマ近郊で作られるペコリーノ・ロマーノは、同じくローマの名物料理のカルボナーラパスタに良く使われていますよ。
イタリアチーズ⑭:プロヴォローネ(provolone)

産地 | イタリア:ロンバルディア州、ロマーニャ州 |
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由来 | 球やボールという意味の「provola」から |
原料 | 牛乳 |
種類 | セミハードタイプ |
味 | モッツァレラのような弾力となめらかクリーミー |
プロヴォローネは名前のとおり球形のチーズ。
重さが最大で100kgになるものも。
モッツァレラチーズと同様の作り方をします。
そのため非常に淡白!
かつ熱を加えるととろ~んと伸びるチーズらしさが魅力です。
熟成期間が3ヶ月未満のものはフレッシュタイプ。
スライスしてパンに載せて食べると絶品です。
3か月以上になるとセミハードタイプとなり、すりおろして使うことが多くなります。
熟成が進むほど塩っ辛く感じるのは他のチーズと同様です。
イタリアチーズ⑮:リコッタ(ricotta)

産地 | 南イタリア全域 |
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由来 | 再びという意味の「ri」+煮たという意味の「cotta」から |
原料 | 牛乳、羊乳、山羊乳、水牛乳 |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | くちどけの軽いクリーミーさ |
リコッタチーズはヨーグルトの水分でも有名な「ホエー」から作られたチーズです。
名前の通り、ホエーを煮詰めて作られます。
ホエーはチーズを作る過程でも発生するので、原料は牛乳、羊乳など様々。
口あたりなめらかでさっぱりとしたフレッシュタイプのチーズになります。
イタリアチーズ⑯:ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ(robiola di Roccaverano)
産地 | イタリア:ピエモンテ州 |
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由来 | ルビー色という意味の「robiola」+産地のロッカヴェラーノ町から |
原料 | 山羊乳+牛乳 |
種類 | フレッシュタイプ |
味 | ミルク感あふれる味わい |
ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノはピエモンテ州のロッカヴェラーノ町で山羊の乳から作られるチーズです。
しかし最近では牛乳や羊乳も混ぜて作られることも増えてきました。
さらに作るときの季節や家庭によっても混合率が異なるので、「ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ」と一口で言っても味は様々です。
一般的な酵母菌などは使われず生のまま熟成させるため、クリーミーなミルクの香りが漂います。
イタリアチーズ⑰:タレッジョ(taleggio)

産地 | イタリア:ロンバルディア州 |
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由来 | 原産地のタレッジョ渓谷(Val Taleggio)から |
原料 | 牛乳 |
種類 | ウォッシュタイプ |
味 | 甘くクリーミーでマイルドな味 |
タレッジョは珍しく四角い見た目のチーズ。
ウォッシュタイプのチーズなので、一週間ごとにチーズの表面を塩水で洗って作られます。
チーズを洗うことで表面に独特なオレンジ色が形成されます。
また臭いが強く、イタリアでは「足の裏の匂いがする」チーズとも言われるチーズです。
しかし味はとてもクリーミーでまろやかな味わい。
デザートで食べられることもあるチーズです。
イタリアチーズ⑱:トーマ・ピエモンテーゼ(toma piemontese)

産地 | イタリア:ピエモンテ州 |
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由来 | 「ピエモンテ地方のチーズ」という意味 |
原料 | 牛乳 |
種類 | ハードタイプ |
味 | 濃い旨味と酸味がマリアージュ |
トーマ・ピエモンテーゼは名前の通り北イタリアのピエモンテ州名産のチーズです。
熟成期間の長いハードタイプのチーズのため、表皮は固く、凝縮された旨味が特徴となります。
イタリアの家庭では良く使われるチーズであり、焼いてよし、溶かしてよし、果物に添えてよしのオールラウンダーなチーズです。
イタリアチーズ⑲:サン ピエトロ チェーラ ダーピ(san pietro cera d’api)

産地 | イタリア:ヴェネト州 |
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由来 | 産地のサンピエトロ地方+蜜ろうという意味の「cera d’api」から |
原料 | 牛乳+蜜 |
種類 | ハードタイプ |
味 | 長期熟成の旨みとはちみつの香り |
有名ではないので番外編な位置づけになりますが、最後にサン ピエトロ チェーラ ダーピというイタリアでもなかなか手に入らないチーズもご紹介します。
私が一押ししているチーズ問屋のオーダーチーズ.comさんが現地で発見した、1900年代初期創業の老舗チーズメーカーのチーズ。
チーズを蜜ろうでコーティングすることでチーズにはちみつの香りがコーティングされます。
とても滑らかなのでチーズというよりもデザートのイメージが近いかもしれません。
まとめ
イタリアのマニアックなチーズをご紹介しました。
日本で買えるものも買えないものもありますが、ぜひ一度は食べたいものばかりですね。