信玄餅はいわずと知れた山梨銘菓です。
きな粉付のお餅に黒蜜をかけて食べるあのお菓子。
お土産にもらうことも多いですよね。
そんな信玄餅ですが、実は桔梗屋と金精軒という類似の信玄餅が2種類存在するのです。
武田信玄と上杉謙信の二人のように、桔梗屋と金精軒の間には熾烈な争いがあります。
桔梗屋と金精軒、それぞれの歴史や争いをご紹介します。
信玄餅とは?
信玄餅のイメージ
「信玄餅?あぁ、あのお菓子ね。」
というあなたとのイメージと一致しているか、私の知っている信玄餅の特徴を書いていきます。
・風呂敷のてっぺんには楊枝が付属。
・風呂敷をあけると、黒蜜ボックスが真ん中に鎮座したきな粉餅が登場。
・食べ方は諸説あるものの、黒蜜をかけて混ぜておいしくいただく。
…が、私の信玄餅のイメージです。
↑こんなイメージ(クリックすると楽天HPに飛びます)。
いかがですか。
私のイメージ一致していましたか?
一致したあなた。
それ以外にも信玄餅があることをご存知でしたか。
信玄餅は2種類存在
冒頭でも述べましたが、世の中には信玄餅が2種類あるのです。
期間限定の味の違いとかじゃないですよ。
信玄餅によく似た出陣餅(新潟銘菓)というオチでもないです。
異なる製造会社による、よく似た信玄餅が存在するのです。
その名も「桔梗信玄餅」と「信玄餅」
信玄餅は桔梗屋と金精軒のライバル2社がそれぞれ製造しています。
桔梗屋が販売しているのが「桔梗信玄餅」。
金精軒が販売しているのが「信玄餅」。
山梨県民によるとどちらも有名な銘菓だとか。
信玄餅でひとくくりにしてました。
ちなみに、信玄餅とよく似た出陣餅(新潟銘菓)もあるのですが、その違いはこちらにまとめています。
桔梗屋と金精軒の戦い
信玄餅の元祖!桔梗屋の桔梗信玄餅
信玄餅はそもそもいつから販売されているのでしょうか。
信玄餅が初めて販売されたのは、1968年(昭和43年)のこと。
山梨県笛吹市にある老舗お菓子メーカーの桔梗屋が販売したのが始まりです。
販売当初は、現在のような風呂敷に包まれた一口台のお餅ではなく、安倍川餅のような大きな切り餅にきな粉をまぶし、黒蜜をつけて販売していました。
当時の名称は「信玄餅」。
今のように社名の「桔梗」はついていません。
なぜ桔梗屋は元祖信玄餅にあえて「桔梗」をつけたのでしょうか。
後続の金精軒は「信玄餅」という名で売っています。
信玄餅の元祖は桔梗屋なので、堂々と「信玄餅」で売ればよいはずです。
…なのですが、あえて名称に「桔梗」をつけたのには理由がありました。
ライバル会社との激闘の末、「桔梗」をつけざるを得なくなったのです。
その戦いの話の前に、ライバル会社の金精軒をご紹介しますね。
桔梗信玄餅のライバル!金精軒の信玄餅
信玄餅は桔梗屋以外にも、山梨県北杜市にある金精軒というこれまた老舗お菓子メーカーも製造販売しています。
金精軒は1972年(昭和47年)に発売開始しています。
桔梗屋は1968年(昭和43年)なので、遅れること4年です。
しかし、金精軒の販売する信玄餅の名は販売当初から今日まで
「信玄餅」。
桔梗屋より発売開始が遅かったのにも関わらず、です。
桔梗屋と金精軒の戦いの争点は「商標権」
桔梗屋が先に販売開始したのに「信玄餅」を使えない理由。
それは桔梗屋の信玄餅が金精軒の保有する商標権を侵害したからといわれています。
どういうことか、時系列でまとめると、
①金精軒が「信玄最中」なる餅菓子を販売
最中(もなか)です。
餅菓子の分野で「信玄最中」の商標も取得済み。
②桔梗屋が「信玄餅」販売開始(1968年)
最中は信玄最中があったものの、餅としては桔梗屋の信玄餅が業界初。
当時は安倍川餅ライクの信玄餅。
③金精軒が商標権侵害として裁判を起こす
金精軒は桔梗屋の「信玄餅」に対し、
「うちの商標「信玄最中」と名前が似ているから使うな!」
と裁判を起こします。
④桔梗屋は「桔梗信玄餅」に改名。
「信玄餅」を「桔梗信玄餅」に改名したのは争い回避のためです。
ところで信玄「最中」と信玄「餅」…。
最中と餅、名前似てますかね…似てるんでしょうね。
裁判所が認めたくらいだし。
⑤金精軒はちゃっかり「信玄餅」の商標も出願(1971年)。
先の裁判は「信玄最中」の商標が根拠でした。
裁判で、最中と餅は似ていないとの争点があったのか、その後、
1971年4月13日に「信玄餅」を出願。
1973年6月1日に登録となっています。
(登録商標第1015994号)
これで「信玄餅」を使えるのは金精軒だけとなりました。
⑥金精軒が「信玄餅」を販売開始(1972年)
桔梗信玄餅によく似た信玄餅を販売開始です。
商標で守られているので桔梗屋も真似をされても文句を言えません。
金精軒は権利の使い方がうまいですね。
自社商品を守るのが商標だもの。
「信玄餅」の商標は金精軒も取れないのでは?
一般的に、出願前に同じ商標や、似た商標がある商標は登録にできません。
そのため
「「信玄最中」の商標があるので「信玄餅」の商標は金精軒も取れないのでは。」
と思うかもしれません。
しかし商標法では、出願前に「他人の」商標がなければ登録を認められます。
「信玄最中」は金精軒にとっては「自分の」商標。
似ているのを気にする必要はないわけです。
また、特許庁HPで確認したところ、「信玄餅」の商標は今でもあるものの、「信玄最中」の商標は現在残っていませんでした。
金精軒はよりドンピシャな「信玄餅」の商標が取れたのに満足して「信玄最中」の商標を捨てたのかもしれません。
特許庁HPの検索画面へ
桔梗屋「桔梗信玄餅」と金精軒「信玄餅」の味の違い
見た目はそっくりな桔梗信玄餅と信玄餅。味に違いはあるのでしょうか。
材料の違い
詳細は企業秘密のようですが、両社材料の配合比を変えているようです。
信玄餅(金精軒)は桔梗信玄餅よりももち米の比率が高いといわれています。
金精軒のほうがもっちりした感じ。
賞味期限の違い
どちらも保存料などは入っていないので賞味期限が短めです。
金精軒:10日間
桔梗屋:12日間
とありました。
桔梗屋のほうが若干長い。
結論
ネットには、「金精軒のほうがおいしい」
というコメントの比率が多いように思います、が、
ぶっちゃけ同じかと。
食べ比べをすると味の違いはなんとなくわかりますが、
利き信玄餅(個別に食べる)と当てられる自信なしでした。
ちなみに、サービスエリアなどのお土産屋でよく見かけるのは
桔梗信玄餅
です。
販売店や販売地域は桔梗信玄餅のほうが大きいです。
レア度でいえば、金精軒の信玄餅のほうが珍しいといえるかもしれませんね。
まとめ
お土産にもらう信玄餅ですが、実はライバル同士でよく似た信玄餅を作っていたんですね。
結論は、
信玄餅の元祖は桔梗屋の桔梗信玄餅。
しかしライバルの金精軒が商標をもっているため、桔梗屋は「信玄餅」を名乗れず「桔梗信玄餅」となった。
その後、金精軒が信玄餅業界に参入。
といえそうです。
こんな歴史に思いを馳せながら信玄餅を食べるのも一興ですね。
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