クリスマスツリーが飾られているのを見ると、クリスマスがきたなーって思いますよね。
クリスマスのシンボル的存在クリスマスツリー。
クリスマスツリーの由来をご存知ですか?
実はキリストとは無関係でした。
クリスマスツリーの起源!キリストとは無関係でした
クリスマスはキリストの降誕祭。
クリスマスが始まったのはキリストが地上に降りてきた2000年前になります。
一方で、クリスマスにクリスマスツリーを飾るようになったのはもっとずっと後の1800年代。
クリスマスに比べれば最近の出来事です。
ではなぜクリスマスツリーが飾られるようになったのでしょうか。
クリスマスツリーはドイツが起源
キリスト教は宣教師によって世界各地に広まります。
日本ではフランシスコ・ザビエルが有名ですよね。
ドイツにも宣教師が来てキリスト教を広めようとしていたのですが、当時のドイツにはすでに他の神様を崇める信仰がありました。
当時のドイツ人は木、特に樫の木に神様が宿ると考えていました。
樹木信仰といい、樫の木をオーディンの樫の木といいます。
樫の木はブナ科の常緑樹です。
常緑樹は寒くて吹雪が吹き荒れるような真冬でも葉っぱが枯れません。
そんな真冬にも緑を生やし続ける樫の木を見て、
永遠の命=神様がいるに違いない!
という考えを持っていました。
キリスト教の宣教師は、そんな樹木信仰を持ったドイツ人をキリスト教に改宗させようとするわけです。
しかし樹木信仰はやはり根強く、そう簡単には改宗できません。
そこで宣教師は、とりあえず樹木信仰はそのままにしつつ、樹木信仰の対象を樫の木からキリスト教の信仰のシンボルの一つであるもみの木に変えられないかと考えました。
そこで、ドイツ民の前で彼らの神様である樫の木を切り倒します。
聖木である樫の木を切り倒されて祟りを恐れる現地の人に対し、キリスト教の伝道師はキリスト教の教えを説きます。
するとなんと切り倒した樫の木からもみの若木が生えてきました。
そんな奇跡を起こしたと言われています。
もみの木の奇跡が伝わって、ドイツではもみの木も樹木信仰の対象になったそうです。
ドイツ人がキリスト教に改宗後も、樹木信仰は引き続き存在しました。
そのため、キリスト教徒としてクリスマスをお祝いしつつも、樹木信仰の対象であるクリスマスツリーを飾るといった習慣が残りました。
これがクリスマスにクリスマスツリーを飾る由来です。
クリスマスツリーにもみの木が使われる理由
樫の木をモミの木に変えることでみごと改宗に成功したわけですが、なぜもみの木なのでしょうか。
もみの木がキリスト教のシンボルなのは、エデンの知識の木に関係があります。
旧約聖書には、アダムとイブが知恵の実のリンゴを食べて神様の怒りを買い、エデンの園を追放されたというお話があります。
本来であればりんごの木をシンボルとして使いたいのですが、りんごの木は落葉樹。
冬になると葉っぱが落ちてしまい、神秘性はありません。
そこで、樫の木と同様に常緑樹であるもみの木が代用された。
という説があります。
他の常緑樹でも良かったことになりますが、りんごの木の代用を考えていた教会の人たちの近くにたまたまもみの木が生えていたんでしょうか?
とはいえ、もみの木は横から見ると三角形です。
キリスト教での三角形は、父なる神が頂点で、子と精霊が底辺の両端に位置する「三位一体」を表しているという図形になります。
そのため常緑樹の中でももみの木が使われだしたのかもしれません。
ドイツ以外の国のクリスマスツリーはいつ広まった?
ドイツで始まったクリスマスにクリスマスツリーを飾る風習は、ドイツ以外ではなかなか浸透しませんでした。
ドイツ以外で最初にクリスマスツリーを飾りだしたのは1841年のイギリスとなります。
当時の英国王室のヴィクトリア女王の旦那がドイツ人だったこともあり、クリスマスツリーを王室に飾ったことがきっかけといわれています。
王室の流行りは一般民衆にも広まるのが英国流ですので、その後はクリスマスツリーが一挙に広まりました。
クリスマスツリーの日本での最初はいつなの?
日本でのクリスマスツリーの歴史もドイツが関係します。
1858年の江戸末期、当時鎖国していた日本は、ペリーの母国アメリカと開国の約束をしました(日米修好通商条約)。
その後、アメリカに続けとヨーロッパ各国とも開国の約束をします。
その一環で日本とドイツ(当事はプロイセン王国)も1860年に開国の約束をしました。
そのときに来日したプロイセン王国代表のオイレンブルク伯爵が、その年に滞在先の大使館でクリスマスツリーを飾りました。
これが日本で最初のクリスマスツリーと言われています。
まとめ
いかがでしょうか。
クリスマスツリーの起源はキリストとは関係なく、その後キリスト教を布教する際の宣教師の戦略の結果生まれたものでした。
日本でクリスマスケーキが流行ったのも不二家のマーケティング戦略ですので、クリスマスには各人各団体の思惑がちりばめられているといえます。
クリスマスケーキなと不二家の関係はこちらにまとめてます。
将来はまた誰かの思惑で今とは違うクリスマスの習慣が生まれるかもしれませんね。
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