日本三大秘境の一つ、宮崎県椎葉村には秘境に相応しい二本の大樹「八村杉」と「大久保の大ヒノキ」があります。
八村杉は、椎葉村に伝わる那須大八郎と鶴富姫の伝説にも登場し、なんと日本で2番目の高さを誇ります。
大久保の大ヒノキは、枝が縦横無尽に絡まり横幅なんと30mに渡って広がっています。
一見の価値ありですよ!
八村杉は那須大八郎が鶴富姫を愛した証!
宮崎県椎葉村は壇ノ浦の戦いで負けた平家の落人が作った村と言われています。
椎葉村には鶴富姫伝説という伝説が伝わっています。
愛し合っていた二人ですが、立場上敵同士だったため別れの時がきてしまいます。
那須大八郎は鶴富姫との別れの際に杉の木を植え、
「私は遠い鎌倉へ向かうが、このスギが枯れない限り私はそなたを愛し続けていると思ってくれ。」
と言い残します。
その那須大八郎が植えた杉の木が八村杉といわれています。
鶴富姫物語の詳細はこちらをお読みください。
八村杉の樹高は国内第2位!根回りは国内第4位!
八村杉は昭和10年に国指定天然記念物に指定されており、十根川神社の境内に御神木として祀られています。
十根川神社が八村大明神と呼ばれていたため、杉の木も「八村杉」と呼ばれるようになりました。
別名「十根の杉」とも言われます。
那須大八郎が討伐に椎葉村に訪れたのは1204年頃のため、八村杉の樹齢はなんと800年!
八村杉の樹高は54.4m、根回り19m、幹周り13.3mもある巨木です。
高さが25mプール1往復分以上あるわけです。
なんという巨木…。
そんな八村杉の高さは国内第2位!
根回りも国内第4位!
秘境の地、椎葉村に相応しい大木ですね!
高さ1位は屋久島の屋久杉かしらん?
54.4mは高すぎてスマホでは写真1枚に収まりきりませんでした。
大久保の大ヒノキは無数の幹が幻想的
大久保の大ヒノキは八村杉と同様に、推定樹齢800年といわれています。
平成6年に国指定天然記念物に指定されており、樹高32m、幹周り9.3mです(八村杉は樹高54.4m、幹周り13.3m)。
大久保の大ヒノキの最大の特徴は、縦横無尽に広がる枝です。
木の幹に無数の枝が絡みつくようにそびえており、なんと東西方向に32m、南北方向に30mに渡って広がっています。
四方八方に広がる枝を見ていると、まるでジブリの世界に迷い込んだような幻想的な木です。
大久保の大ヒノキのまわりは遊歩道になっているので、ぐるりと全方位から見物することができます。
また、大ヒノキをゆっくり見学できるようにベンチもあります。
ベンチから見る大ヒノキが一番おすすめ!
見た目のインパクトは八村杉よりも大久保の大ヒノキが勝る印象です。
大久保のヒノキには、大久保のヒノキが女神として夢に現れ、火事を知らせたという言い伝えがあります。
そのため、大久保地区に住む人々は、大久保の大ヒノキを大久保の地を守る女神様として大切にしています。
八村杉、大久保の大ヒノキへの行き方
国道265号を進むと、八村杉・十根川神社(1Km) 大久保のヒノキ(4Km)と書かれた案内板が見えてきます。
その看板を目印に曲がり、小道を進んでいきます。
山道なうえ、対向車がくると焦ってしまうような細い道です。
そんな山道を進んでいくと、八村杉・十根川神社と書かれた案内板と、十根川神社の鳥居が見えてきます。
無料駐車場があるので車を駐めて十根川神社に歩いていきましょう。
八村杉は十根川神社の境内にあるご神木です。
鳥居をくぐったらすぐに大木があります。
「すごい!太い!!」
と歓声をあげると思いますが、その木は八村杉ではありません(笑
普通の杉の木ですが、それでも大きいのは秘境の地ならではなのでしょう。
大木を越えて奥に向かって歩いていけば、八村杉が登場します。
八村杉は、鳥居のそばにあった大木が細く見えるほどの太さがあり、圧倒されること間違い無しです。
右側が八村杉。左の木も一般的な木よりも太いのですが、八村杉と並ぶと細く見えてしまいます。
八村杉から車で3kmほど、さらに山道を登ったところに大久保のヒノキがあります。
大久保のヒノキ周辺は私有地となっています。
車を数台停められる無料駐車場がありますが、駐車場に向かう道はとても急斜面、かつ細いです。
「ほんとにこの道で合ってるかい??」
と思ってしまうような道ですが、急斜面を登ればようやく駐車場にたどり着きます。
駐車場には観光客向けにトイレもあります。
駐車場からは遊歩道があり、遊歩道を数分歩くと大久保のヒノキが見えてきます。
まとめ
いかがでしたか。
日本三大秘境の地、椎葉村にある2本の巨木「八村杉」と「大久保の大ヒノキ」をご紹介しました。
自然なので暗くなると見えなくなります。明るいうちに観光しましょう。
夕方行くと夕日に照らされて神々しさが増しました。
どちらも都会では見られない大木が大地に根付いています。
とても神秘的な光景なので、椎葉村観光の際はぜひご覧あれ。